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マンガで学ぶ不動産取引

『築浅マンション購入の注意点』

新築ではなく、中古マンションを買うということは、新品ではなく誰かが住んだ物件を買うということです。

築年数が経っていないとは言っても、どんな風に売主が住んでいたかによって、当然、傷や汚れ、設備の故障等が出てきます。「築浅だから大丈夫」というわけにはいかないのです。マンガの室田さんも「築浅」の文字で安心し過ぎてしまったようです……。

※作画：佐々木　慧

『築浅マンション購入の注意点』

不動産売買仲介営業職出身者による解説
マンションレビュー運営事務局

『築浅マンション購入の注意点』

どのくらいの築年数までを築浅と呼ぶか明確な定義はありませんが、一般的には築5年以内の物件を呼ぶ不動産屋が多いようです。
中古物件は、フルリフォーム済みの物件でもない限り、傷や汚れ、設備の故障等なにかしらの不具合があるものです。

物件案内時に部屋の中で、クローゼットや棚を見るときは、『見せて頂けますか？』と一言聞けば、たいていの売主は見せてくれます。
何千万円という商品なので、見れる範囲は見ておいた方が良いでしょう。
カーペットの下までは、見れない場合もありますが、購入予定の物件は、ペットの飼育有無や、家族構成は不動産会社に確認するようにして下さい。

買主の担当と売主の担当が別の場合は、買主の担当が売主の事情を把握していないケースもありますが、売主担当者に聞いてもらえばすぐわかることなので、そこは聞いてもらうようにお願いしましょう。

また、フローリングの傷も廊下等をしっかりみれば推測は出来ます。

家には住人の人柄が出るとよく言いますが、築5年でも汚れている部屋もあれば、築20年でも掃除が行き届いており、リフォームも必要ないという部屋もあります。

見せてくれる範囲は見せてもらい、リフォームが必要な箇所を試算し、資金計画を立てることが必要になってきます。

一般的には、ハウスクリーニングくらいはどの部屋でも必要になります。

そして、実は重要事項説明よりトラブルになり易いのが、「物件状況等報告書」、「設備表」です。ここの説明はしっかり聞いた方が良いでしょう。
部屋の状態は売主しか分からないこともあり、可能であれば契約前に、事前に「物件状況等報告書」、「設備表」を見せてもらうことで『こんなはずじゃなかった』ということが起こりにくくなります。

今回の室田さんは、極端な例ですが、部屋も簡単に見ただけ、不動産会社に売主の家族構成・ペットの飼育の有無の確認等もせずに購入を進めるのは避けるようにして下さい。

※ストーリーはフィクションです。ご了承ください。

※作画：佐々木慧