この記事で学べること・ポイント
- マンション購入で後悔しがちなポイント
- マンション購入で後悔してしまう原因
- マンション購入を成功させるための対策

マンション購入の後悔あるある

マンション購入は、多くの人にとって一生に一度か二度の大きな買い物。
せっかくの一大イベントですが、残念ながら購入後に後悔しているというケースも一定数あります。
理想のマンションを見つけて、購入できた!と思っても、実際に住んでみると購入前には気付けなかった不満が続出…ということも珍しくありません。
また、そうした失敗事例があるからこそ、マンション購入に中々踏み切れない、という方も多いでしょう。
この記事では実際にマンション購入をした人が後悔しがちなポイントを5つに分けて紹介していきます。
購入したマンション自体へのスペックの不満

マンション自体の品質に不満を抱くケースは少なくありません。
築年数が浅い物件であっても、内見のときにきちんとチェックができていないと、部屋の眺望や日当たり、設備の古さなどに気付けないこともあります。
場合によっては、購入費用に加えて余計に修繕費がかさんでしまう例もあります。
【体験談①】内覧会で慎重に点検したと思ったのに…
50代男性
妻と2人暮らし
年収1,000万
物件価格4,500万円
親の家に近く、環境も良かったので兵庫県に新築マンションを購入。
内覧会で慎重に点検したつもりでしたが、10年程経過した時に、収納の奥の壁がずれている事が判明。結局有償修理になりました。
【購入検討者へのアドバイス】
内覧会では徹底的にチェックすべき。
床の傾斜はないか、クロスのゆがみは無いかなど、前もってチェック項目を網羅してから内覧会に望むべきです。
【体験談②】思いがけないリフォーム費用で出費がかさんでしまった
30代男性
妻と子供3人暮らし
年収450万
物件価格1,700万円
埼玉県春日部市に中古マンションを購入。
ずっと賃貸に住むよりも安上がりだと思いました。プロパンガスの賃貸から、都市ガスになったことで、トータルで考えたら月々の返済が安くなりました。
ただ、ある程度売主さんがきれいにしておいてくれたものの、入居前に自分たちでリフォームする必要があり、その分お金も結構かかってしまいました。
【購入検討者へのアドバイス】
内見時に、リフォームが必要な設備をしっかり見極めることが必要です。
また、マンションには共用部分があるため、住民同士でのトラブルが発生する可能性もあります。
階下の住人からの苦情や、管理組合とのトラブルなどがあって後悔してしまうケースもあるようです。
【体験談③】購入後に住民トラブルの多さに気づいた話
40代女性
夫と2人暮らし
世帯年収500〜600万円
物件価格900万円
公共交通機関で通勤通学予定があったので、駅近で2路線利用可能な、札幌市に中古マンションを購入しました。
駅近物件は資産価値が下がりにくいので、将来的に売却を視野に入れることも出来ると思いました。
入居後面倒だったのは、マンション内の住民が高齢の人達が多く、揉め事が頻繁に発生すること。
マンション住民の年齢層や掲示板に貼ってある張り紙などをよく見て、住民層を念入りにチェックすべきでした。
購入を決める前に、マンションにどんな人が住んいるのか確認すると良いでしょう。
掲示板の張り紙は、そのマンションの治安をチェックする指標になります。騒音や喫煙などに関する張り紙がある場合は要注意です。
また、気になっている物件の近所を散策してみてご自身の感性に合っている街か確認したり、マンション口コミサイトを確認することもおすすめです。
周辺環境への不満

マンションの立地や周辺環境に関する後悔も多くあります。
マンションの外装・内装ともに問題なく、価格も申し分ない…けれど、実際に住んでみると交通の便が悪い、治安が良くない、周辺施設が不足しているなど、購入前に見えていなかった現実が見えてくることも少なくありません。
【体験談①】池や公園が近い中古マンションで想定外のトラブルが発生!?
40代男性
妻と子供4人家族
年収560万円
物件価格 約2,200万円
兵庫県に中古マンションを購入。高齢の両親のいる実家に歩いていける距離の物件だった。
しかし中古のため、ある程度リフォームはしても設備などの不具合がどんどん出てきた。
修理やメンテナンスには想像以上にお金がかかる。購入時点で、設備の維持や修理にかかる金額をシミュレーションしておくべきだった。
立地に関しては、池や公園のそばで条件が良く感じたが、虫が大量に出てきたり、朝早くから遊んでいる親子がいたり、深夜に若者が集まっていたり、騒音関係が悩み。
購入前に何度か周囲を歩いて、騒音がないかなどを調べておけば良かった。
計画的に調べて購入できることもあれば、人気物件で急いで購入せざるを得ない方もいると思います。
すぐに決断しても失敗しないために、購入の可能性が出てきた時点で、周辺環境を昼、夜共に念入りにチェックしておくことをお勧めします。
【体験談②】評判がよく人数も少ない小学校に通えるようにマンション購入したけど…
40代女性
夫と子供4人暮らし
年収1,000万円
物件価格1,000万
長女の小学校入学をきっかけに茨城県に中古マンションを購入しました。
公立小学校の評判の良い区域で、隣接する区立小学校を比較しても学力のレベルが高く、人数も少ないのが魅力でした。
しかし入学後まもなく学区内の空き地に大型マンションが2つほど建設されることが決定しました。
もともとファミリーが多い地域で、ファミリー向けの部屋タイプも多く、子供の数が増えることは必至です。
マンモス校になる可能性が高くなり、隣の学区のほうがよかったかもしれないと後悔しています。空き地もチェックしておきべきでした。
空き地に将来、どんな建物が建設されるかは誰にもわかりません。
人口が増えること自体はメリットも大きいですが、マンモス校を避けたいという意向があるならば、開発が入る可能性がある空き地がないエリアを選んだ方が良かったと考えられます。
金銭的な問題

自身の年収に見合わないマンションを購入してしまい、あとあと金銭面で後悔してしまうケースも少なくありません。
マンション購入にかかる費用は、物件価格や仲介手数料だけではなく、多くはローンを組んで購入するため、住宅ローンの返済と、共用部分の管理費や修繕積立金がかかります。
これらの費用が収入に対して高額な場合、購入後の金銭的負担が大きくなり、経済的に困窮してしまうのです。
【体験談①】アクセスと外観で購入を判断したら、サブコストが痛かった
30代男性
妻と子供3人暮らし
年収600万円
物件価格3,900万円
東京に新築マンションを購入。
実家と職場へのアクセスが良く、十分な広さにお洒落な外観。
更にキッチンと浴室の機能性を妻が気に入って、内見したその場で即決しました。
しかし、修繕積立金や管理費、固定資産税といったサブ的なコストを蔑ろに考えていたため、月々の支払いに結構苦戦しています。
同じ条件で購入できるなら、資金的なこともしっかりと考慮して計画的に行動すればよかったです。
【購入検討者へのアドバイス】
マンション購入には勢いも必要ですが、マイホームは人生でイチバン高い買物なので、返済計画は綿密に考察する必要があります。
将来的な管理費や修繕積立金の上昇も視野に入れて資金計画を立てましょう。
【体験談②】安かったはずの修繕管理費が倍に…
30代女性
夫と2人暮らし
個人年収300万円
世帯年収600万円
物件価格3,000万円台後半
景観と希望階数、立地が決め手となり、兵庫県に中古マンションを購入。
しかし、つい最近、修繕積立費が2倍に上がってしまいました。
修繕積立費や管理費等は、安すぎると「将来上がるな」と予想がつきます。
特に周辺のマンションと比べて安いと、価格が上がるのは確実なものと思います。
管理組合が話し合って決めたことはいえ、毎月の固定費が上がるのは辛いです。
【購入検討者へのアドバイス】
修繕積立費や管理費等は将来的に確実に上がると考えていた方が無難です。
あとは、現時点で管理組合が保有する資金が潤沢かどうかも修繕積立金の値上げ額がどれほどになるかのポイントとなります。
購入前に管理組合の修繕積立金の額を確認し、十分な積み立てがされているかをチェックしましょう。
【体験談③】「固定資産税」の存在を知らずに購入して後悔!お小遣いを削るはめに
30代男性
妻と子供5人暮らし
年収350万
物件価格2,500万円
最終的には財産になると思い、大阪に新築マンションを購入。
しかし、固定資産税という存在を知らずにマンションを購入してしまったため、賃貸の時よりも支払いが高くなり、家計が一気に苦しくなりました。
不動産屋も言ってくれたら良かったのに、と思います。
共益費や修繕積立金などは分かっていたので、それも含めて賃貸の家賃くらいで収めたかったのですが、固定資産税を支払わなくてはならなくなり、自分のお小遣いを削って生活しています。
【購入検討者へのアドバイス】
不動産を購入するときには「不動産取得税」が、不動産を保有すると毎年「固定資産税」がかかります。
購入するマンションの税金の具体的な金額もきちんと不動産会社に確認をしましょう。
【体験談④】修繕積立金と駐車料金が予期せぬ値上げ
30代女性
夫と子供5人暮らし
年収680万円
物件価格4,100万円
埼玉県郊外に新築マンションを購入。子供の通勤通学、実家からの距離も丁度いい立地でした。
購入時に修繕積立金の一時金の徴収がありました。
その後住み始めて、毎月の金額はそれほど大きくなかったのですが、数年後、修繕工事の計画が持ち上がり、修繕積立金を値上げすることになりました。
予想外でショックだったところに、駐車場の値上げも行われました。
さらに、修繕工事の金額次第では二度目の一時金徴収も行われるようです。
これから先、子供たちにもお金がかかります。
また、壁紙の汚れや水回りの劣化など少しずつ不具合もみられます。
マンションの価格だけでなく、購入後に発生するお金に対しても考慮すべきだったと後悔しています。
【購入検討者へのアドバイス】
住宅ローンの返済は返済額が確定しているため計画通りに進められますが、修繕積立金は基本的に値上がりしていきます。
ある程度の値上がりを想定した資金計画を立てておきましょう。
将来的な環境の変化によって生じる不満

近年は「購入したマンションは終の棲家」という考え方も変化し、ライフスタイルの変化に応じた住み替えも一般的なものになってきています。
とはいえ、長期的に住み続けることが前提で、マイホームを購入されている方も多いはず。
しかし、将来まで見据えた購入ができずに、後悔してしまった例も少なくありません。
購入直後には満足していた間取りや設備が、家族構成の変化や転勤・転職などのライフスタイルの変化によって、住みづらくなってしまうことは大いにありえます。
部屋数が足りなかった、間取りが狭い、職場への交通便が悪くなってしまった、などの後悔が多く聞かれます。
【体験談①】再開発エリアを甘く見ていた話
40代男性
妻と子供5人暮らし
年収800万円
物件価格3,800万円
熊本県内に中古マンションを購入。
以前から気になっていた再開発エリアの新築マンションに売りが出て、ほぼ新築状態にも関わらず割安に購入できました。
基本的に不満はありませんが、あえていうなら再開発エリアを甘く見ていたことが後悔です。
当初は道も広々で交通アクセスも良く、マンションの中層階ながら抜けの良い景色も存分楽しめていました。
しかし、年々周辺にビルが立ったり、新たな建設も始まったりして景観に変化が出てきたことや、交通量も徐々に増えてきたことで、以前ほどのゆったりした生活はなくなってきてしまいました。
同じエリアであっても最終的な姿をイメージして、購入タイミングにズレが出たとしても、もう少し立地の良いマンションを選べば良かったかなという気もしています。
【購入検討者へのアドバイス】
マンションの立地や内装、周辺環境、相場と比較した値ごろ感などはしっかりチェックすべきポイントであります。
加えて、その町が今後どのように変化していきそうなのか、周辺の空き地の状況はどうか、購入検討中のマンションはどのような立ち位置になるのかといった、5年10年先の姿もしっかり見極めた上で、最終判断を下すことをおすすめします。
【体験談②】近隣トラブルと日当たりの悪さに後悔…
30代男性
妻と子供3人暮らし
年収450万円
物件価格約4,000万円
埼玉県に新築マンションを購入。賃貸の更新が迫っており、住宅ローン返済を考えると、年齢的にもそろそろ購入かと思いました。
入居当初、上の階は空室でした。6か月ほど経過してから入居があったようで、上から頻繁にドスンドスンと音が鳴るようになりました。
またベランダの掃除を機械を使って行っているらしく、水がベランダまでビチャビチャに垂れて、洗濯物が危うく汚れるようなことがありました。
ベランダの件に関しては管理組合を通して注意をしていただき、それからトラブルは起きておりません。
ただ挨拶に来ることもないので、どんな人が住んでいるかわからないことから少し怖さがあります。
また、東向きのため朝方は日が当たるのですが、昼ぐらいになると日が当たらず、暗く感じます。
【購入検討者へのアドバイス】
一概には言えませんが、マンションの上下階は関わりがないことがほとんどです。
住民がどのような雰囲気の方かは購入前には知ることは難しいですが、売主さんに質問したり、口コミサイトを確認することで状況を把握できることもあります。
日当たりに関しては、ある程度予測ができるため、朝、昼、夕方にどのような日の入り方になるかをシミュレーションしておきましょう。
資産価値の下落

住み替え前提でのマンション購入も一般的なこの時代、マンションの資産価値を重視して購入したい方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざマンションを売却するときに、自分が思っている以上に資産価値が低くなっていて後悔するケースがあります。
駅近で、利便性もよく、耐震基準も外装・内装も問題ない…そんなマンションであったとしても、経済状況や地域の人口動態、近隣の開発状況などが影響し資産価値が下落してしまうこともあるのです。
【体験談①】自然災害が起きて資産価値が下落
40代男性
妻と子供4人暮らし
年収350万
物件価格1,800万円
次男誕生をきっかけに、奈良県に中古マンションを購入。
大阪に近いので通勤もしやすく、資産価値も下がりにくいと考えていました。
しかし、購入数年後に記録的な台風が来ました。
最寄りの路線で土砂崩れが発生し、路線がしばらく使えないという大惨事になりました。
現在は復旧していますが、危ない地域だと認定されたようで、結果として資産価値が下がってしまいました。
水害に強いのかどうかをもっと調べるべきだと反省しています。
【購入検討者へのアドバイス】
予算、利便性、物件の快適さに目が行きがちですが、自然災害に対する強さも重視すべき項目の一つです。
南海トラフ巨大地震はいつかやってくるでしょうし、今後も亜熱帯化による巨大台風が頻繁にやってくると考えられます。
マンションの場合は水害で建物が倒壊することは考えられないですが、川や海の近くで海抜が低いエリアは水害のリスクがあることも頭に入れておく必要があります。
その分高台の立地より安い価格設定になっていることもあるので、自身の価値観と照らし合わせて判断していきましょう。
【体験談②】駅前の環境変化で資産価値が下がってしまった
50代男性
妻と2人暮らし
年収500万円
物件価格1,500万円
20年ほど前、千葉県に中古マンションを購入。今は住んでいません。
立地自体は素晴らしく、駅にほぼ隣接、ワーカホリックだったので通勤に最適だと思い購入したのですが、購入時にビル地下にあったスーパーマーケットが数年後撤退し、パチンコ屋になってしまいました。
マンション居住者で反対署名なども行いましたが、商業地ということで法的に対抗できずそのまま営業が開始。
環境が悪くなり、資産価値も下がってしまいました。
すでにマンションは売却しましたが、環境悪化と経年が重なり、購入価格よりも何割も安い価格で手放すことになってしまいました。
【購入検討者へのアドバイス】
駅近で商業地に建っているマンションは利便性が高く魅力的ですが、今回のケースのように環境の悪化が起こりやすいので、注意が必要です。
特に、窓を開けた時の騒音は、商業地のため通常の住宅地よりも大きくなります。
とはいえ利便性は高いため、リスクがあることも頭に入れて、自身の価値観と照らし合わせて判断していきましょう。
【体験談③】購入したばかりなのに…夫の海外赴任で新築マンションを手放した話
30代女性
夫と子供3人暮らし
年収1,200万
物件価格8,500万円
2015年に東京都世田谷区に新築マンションを購入。
しかし、2017年10月には夫が海外赴任することになり、手放すことに。
義両親の勧めと、高層マンションが建つことが決まり、価格が下がると見込んだこともあり売却しましたが、売りに出すタイミングをもっと遅くすればより高値で売れたと思います。
その地域に他にマンションが建ちそうな土地がないか確認すれば良かったです。
【購入検討者へのアドバイス】
売却する時期により売却価格は変動しますが、将来のことは読み切れないため、結果論で語りがちです。
ただ、将来的な売却も視野に入れるのであれば、購入時に資産価値が高い物件を選ぶことは、その後の人生の選択の幅を広げるため、とても重要な項目となります。
マンション購入を後悔してしまう原因と対策

マンション購入を後悔してしまう原因

マンション購入は大きな買い物なので、多くの購入者は気合を入れて挑むはずなのに、どうして後悔してしまう人が多いのでしょうか。
実はマンション購入で後悔をしてしまう原因は、大まかに3つに分けられます。
- 原因①購入前の調査不足
- 原因②資金計画の不備
- 原因③不動産会社に任せきり
もちろん失敗の原因は様々ですが、この3つのいずれかが原因になってマンション購入を後悔している…という人は非常に多いです。
前述した失敗体験談の中でも、よく目にしたのではないでしょうか?
まず大きな原因としてあげられるのは、「購入前の調査不足」です。
- 内覧で気づかなかった修理箇所が購入後見つかった。
- 入居後、マンション内の住人同士でトラブルが起きていたことを知った。
- 自然が多く魅力的と感じたが、入居後虫や騒音で悩んでいる。
- 子供の学区域のことまで詳しく調べていなかった。
前の章で紹介した体験談にも、調査不足による後悔がありました。
マンションの外観・内観や価格帯などに目が行きがちで、入居後快適な暮らしをするための視点が不十分だったパターンです。
例えば、マンションの立地一つにしても、十分な調査をしないと、隣地の開発により環境や日当たりが大きく変わることに気付けなかったり、夜道が暗く人通りが少なく、怖く感じることに気付けなかったりします。
2つ目の原因が「資金計画の不備」です。
「住宅ローン」「修繕積立金」「管理費」「固定資産税」などの返済に関する悩みがほとんどです。
- マンションの購入時の費用ばかり気にして、購入後のサブコストを軽視していた。
- 中古マンションで築年数が経っていたので、修繕積立金が上がってしまった。
- 資産価値が下がりにくい場所でマンションを買ったはずが、災害に弱い土地だったため売却時価値が下がってしまった。
管理費や修繕積立金は基本的に値上がりしていきますし、転職や出産・子育てなどで月々の収入や出費が変わることも大いにありえます。
多少の値上がりがあっても問題なく、月々の支払いを行える資金計画を立てましょう。
3つ目は「不動産会社に任せきり」にしてしまうことです。
①購入前の調査不足とも重なりますが、「物件選びのときに何を重視するか」という基準があやふやだと、つい不動産のプロの意見を信じ込んでしまいがちです。
- 購入が増税前で焦ってしまい、営業の人の話にも影響され結局は高買いしてしまった。
- 不動産会社が教えてくれなかったので、部屋の隣にゴミ置き場があることに気付けなかった。
- 周辺の再開発計画について案内されず、購入後に大きく環境が変わってしまった。
不動産会社にはもちろん良い営業マンもいればそうでない人もいます。
不動産取引初心者に対して親身になってくれる人もいるし、初心者なことにつけ込んで契約をさせてしまおうという人もいます。
また、知識や経験が不足していて案内が足りない人もいるので、ある程度知識や下準備をしておかないと損をすることもあるのです。
では、これらの原因を踏まえてどのような対策を講じれば良いでしょうか?
マンション購入を後悔しないために、買主さんがすべき対策は以下の3つになります。
- 対策①入念な現地調査を行う
- 対策②ライフスタイルの変化も考慮する
- 対策③無理のない資金計画を立てる
対策①入念な現地調査を行う

マンションの内見ではつい外観や内装に目が行ってしまいがちですが、
- 隣人がどんな人か
- 周辺にどんな施設があるのか
- 平日や休日、もしくは朝や昼で環境の印象はどう変わるのか
- 5年後、10年後には自分やその街がどうなっているか
など長く住み続ける上でチェックすべき点は多いです。
実際にその物件に住んだときに、平日はどう過ごすのか、休日はどんな生活をするのかイメージしてしてみましょう。
家庭環境や職場環境が変わっても、快適な暮らしができるかどうかをイメージすることも重要なポイントです。
また中古マンションで、リフォームや修繕の見通しをつけるために、細かく部屋や設備の状態を見ておく必要もあります。
マンション内のトラブルを避けたい場合は、管理組合の問題・近隣住民からの苦情などについて、購入前に不動産会社や売主さんに聞いたりして、できる限りリサーチするようにしましょう。
- 建物の外観や周辺環境をチェック
例:外観は、外壁のひび割れ、タイルの剥がれ等がないか。周辺環境は周辺の交通量、騒音、犯罪発生率はどうか。 - 部屋の間取りや設備をチェック
例:ライフスタイルや将来設計に合った間取りや設備かどうか、キッチンやバスルーム、トイレなどの設備が何年くらい使えそうな状態か。 - 共用部分の状態をチェック
例:エントランス、エレベーター、駐車場、ゴミ置き場などの管理が行き届いているか、居住者向けの張り紙にはどんなことが書いてあるか。 - 管理組合や管理会社の状態をチェック
例:マンションの維持管理、修繕積立金の額、将来の修繕計画、住民間のトラブルは起こっていないか。

対策②ライフスタイルの変化も考慮する

マンションを購入するなら、一生涯住み続けたい、と思う方がほとんどでしょう。
5年、10年、20年、30年と住み続けることを見据えて、予め人生設計を立てておくことが大事になってきます。
- 子供はできるのか
- 子供の学区域はどうなるのか
- 両親が高齢になったら暮らしはどう変化するのか
- 万が一転職した際には職場がどこになっても問題なくアクセスできるか
- 立地の防災・防犯性はどうか。災害が起きたときにはどうなるか
立地に関しては、例えばオフィスワークから在宅勤務へ、ライフスタイルが変わっても日常生活がしやすいかを重視して選べば、自然と交通利便性と生活の快適性の両立ができる立地を選ぶことになります。
結婚して、子供ができて家族ができるかもしれない。
転職したり、会社から独立したりして、収入が増えるかもしれないし、減るかもしれない。
今都会で生活しているけれど、いつかは田舎に移住したい。
自分が将来的にやりたいことや、時間が経っても譲れない条件を確認しておきましょう。
不動産は一生に一度か二度しかしない大きな買い物のため、譲れない条件をはっきりさせておかないと後悔してしまうのは当然です。
- 駅近のマンション
通勤通学で時間を有効活用することができる。駅周辺には飲食店やショップが集積している場合が多いため、ライフスタイルの変化にも対応しやすい。 - ワンルームマンション
近年は設備がファミリーマンション並に充実した物件も多く、木造のアパートよりも快適性が高く、高層のマンションが建てられる立地のため、利便性が高い立地に建っている場合が多い。 - ファミリータイプマンション
広い間取りや充実した収納・設備を備えた家族向けのマンション。子育てに適した環境を整えることで、ライフスタイルの変化にも対応しやすい。 - タワーマンション
都市部によく見られ、高層階を選ぶことで、景色や開放感を楽しむことができる。たとえ駅近でも騒音や空気の汚染などの問題からも解放されやすい。

対策③無理のない資金計画を立てる

マンション購入の際、物件価格自体を重視する人は多いですが、その後のライフイベントで発生する費用に関しては軽視されがちです。
- 世帯収入はいくらで、これからどう変化していくのか
- 子供がいる場合、教育費や学費にどれくらいかかるのか
- 月にどの程度の出費なら、預貯金の余裕を持って生活できるのか
月々の支払いである住宅ローンは、返済能力を考慮して計画的に組むようにしましょう。
またマンションの場合に必要になる、共用部の管理費や修繕積立金は、ある程度値上がりすることを見越して計画をすることをお勧めします。
それに加えて、将来のライフイベントで発生する出費を含めて、資金計画を立て、物件価格を決めていきましょう。
あらかじめ購入予算を決めることで、自分自身の希望する物件の条件と財政のバランスをとれる最適な物件選びができるようになります。
- 「自己資金の額」をチェック!
自己資金が多い場合は、返済期間を短くしたり、返済期間は変えずに月々の支払いを少なくするといったことができます。 - 「ローンの借入限度額」をチェック!
自身の返済能力や、担保となる物件の価値、現在の借入の状況などによって決まります。 - 「ローンの返済能力」をチェック!
自己資金・借入限度額に加え、月収や家計の状況などによって決まります。返済能力に応じて、予算を設定することが必要です。 - 「マンションの価格帯」をチェック!
エリア、立地条件、築年数、部屋の広さ、設備などによって価格帯は異なります。 - 「諸費用」をチェック!
物件価格以外に、仲介手数料、登記費用、引っ越し費用などの諸費用がかかります。これらの費用を予算に含めて、資金計画を立てましょう。
また、専門家に相談することで、自分自身の収入や支出、将来的な財政状況、購入するマンションの価格帯などを考慮して、最適な資金計画を立てることもできます。
- ファイナンシャルプランナー
資産形成や節税、保険などに関する専門家。マンション購入にあたり、自分自身の収入や支出、貯蓄額などを考慮し、ローンの返済計画や将来的な財政状況などを含めた資金計画を立てるのを手伝ってくれる。 - 不動産仲介会社
マンション購入に必要な資金計画やローンの返済方法、購入時の諸費用、不動産市況などについての知識を持っている。物件探しや購入に必要な手続きなども含め、トータル的なサポートを受けることが可能。
- ローン相談窓口
金融機関や住宅金融公庫などにはローン相談窓口がある。ローンに関する知識や資金計画、返済方法、金利などについてアドバイスを受けることができる
将来的な住み替えを視野に入れているのであれば、資産価値の高いマンションを選ぶようにしましょう。
また、マンションの価格は市況によって大きく変動することも念頭にいれておきましょう。
不動産価格の変動について理解し、売り時を逃さないという視点も重要となります。



まとめ

これまでマンション購入で後悔した体験談と、その対策を見てきました。
記事を読んだ方は、後悔の原因がどこにあって、どう対処すればいいのか具体的にイメージができるようになったのではないでしょうか?
マンション購入で後悔しがちなポイントは大まかに次の5つに分けられる。
- 購入したマンション自体のスペックの不満
- 周辺環境の不満
- 毎月の支払い等の金銭的な問題
- 将来的な環境の変化によって生じる不満
- 資産価値の下落
マンション購入を後悔してしまう原因は大まかに3つ。
- 購入前の調査不足
- 資金計画の不備
- 不動産会社に任せきり
購入前の物件、周辺環境の調査を行うことと、マンション選びに譲れない条件を持っておくことが大事。
マンション購入を後悔しないために絶対にするべきことは以下の3つ。
- 入念な現地調査を行う
- ライフスタイルの変化も考慮する
- 無理のない資金計画を立てる
一生に何度もない買い物と思い、長期的なスパンで購入後の生活を考えることが大事。

コンテンツを見る方法は簡単です。 こちらのページの登録フォームから必要事項を記入していただくと、

物件の口コミや資産価値、適正相場を確認するために、まずは下記からあなたの気になる物件のデータベースを探してみましょう!