この記事で学べること・ポイント
- 年収別のマンション購入予算の目安
- 年収別の住宅ローン「返済負担率」の目安
- 物件を年収から探してみる
- マンション購入予算の成功&失敗事例の紹介
この記事ではマンションレビュー内外の豊富なデータや外部の調査データを裏付けとして、マンション購入の予算と年収の関係を徹底検証しています。
物件購入予算の目安や年収別にどのようなマンションが購入できるのか、また年収にあったマンション購入の成功例、失敗例まで解説します。
マンション購入価格の予算と年収の関係性

年収の何倍?物件購入価格の目安

「物件購入価格の目安」は世帯年収の5〜7倍が理想です。
物件購入価格に対しての年収の比率のことを「年収倍率」といいます。
金融機関が住宅ローン申込の審査時に、融資判断をする際の目安の一つともなります。
「年収倍率」の平均は、新築物件だと6.4倍、中古物件は5.5倍というデータがあります。
「年収倍率」の平均値
世帯年収 | 物件購入価格 | 年収倍率 | |
---|---|---|---|
住宅全体 (マンション・戸建て等) |
602万円 | 3,690万円 | 6.1倍 |
新築マンション | 788万円 | 4,545万円 | 5.7倍 |
中古マンション | 586万円 | 2,971万円 | 5.0倍 |
「年収倍率」の中央値
世帯年収 | 物件購入価格 | 年収倍率 | |
---|---|---|---|
住宅全体 (マンション・戸建て等) |
552万円 | 3,510万円 | 6.3倍 |
新築マンション | 642万円 | 4,116万円 | 6.4倍 |
中古マンション | 475万円 | 2,626万円 | 5.5倍 |
※上記とは別に、給与取得者1人あたりの平均給与については「433万円」で、男性「532万円」、女性「293万円」というデータ(※3)もあります。本記事では「世帯年収」を目安にしているため、「国民生活基礎調査の概要」のデータを元に、1世帯あたりの平均年収所得金額を本記事内で参考にしています。
住宅購入予算と住宅ローン借入可能額

購入予算は、住宅ローンの借入額と頭金を合わせた「物件購入価格」と、手続きに必要な「諸費用」を合計したものです。
ローンの借入額は物件購入価格の80〜90%程度で、現金で用意する頭金は10%〜20%支払うのが一般的です。
もちろん、頭金0円でのマンション購入も可能です。
尚、頭金なしで住宅ローンを借り入れる場合は、審査が厳しくなる、金利が高くなる、返済負担率が高くなるなどの場合もあるので注意が必要です。

※1 住宅金融支援機構の「2020年度【フラット35】利用者調査」
※2 厚生労働省政策統括官付世帯統計室 2019年 国民生活基礎調査の概況 Ⅱ 各種世帯の所得等の状況 1 年次別の所得の状況
「東京都主税局」の「個人住民税 5 個人住民税の所得金額」によると、「前年1年間の収入金額から、必要経費等を差し引いた金額のこと」と定義されています。サラリーマンの給料などの給与所得についての、所得金額の計算方法(概要)は「(収入金額)ー(給与所得控除額)」にて計算することができます。
また、「収入金額」と「給与所得」の違いについて、国税庁によると、「収入金額」は「給料」などにあたり、「給与所得」とは、「収入金額(源泉徴収される前の金額) - 給与所得控除額 = 給与所得の金額」と計算され、収入から必要経費を引いて残った額となります。
※3 国税庁 長官官房 企画課 「令和2年分 民間給与実態統計調査」 p13 Ⅱ 1年を通じて勤務した給与所得者 2 平均給与
新築マンションの平均購入予算は4,500万円

直近3年間の「【新築】物件購入価格と年収倍率(平均)」の推移(※1)は以下の通りになっています。
平均項目 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 |
---|---|---|---|
世帯年収 | 767万円 | 762万円 | 788万円 |
年収倍率 | 5.8倍 | 5.9倍 | 5.8倍 |
購入価格 | 4,437万円 | 4,521万円 | 4,545万円 |
中古マンションの平均購入予算は3,000万円

直近3年間の「【中古】物件購入価格と年収倍率(平均)」の推移(※1)は以下の通りになっています。
平均項目 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 |
---|---|---|---|
世帯年収 | 585万円 | 610万円 | 586万円 |
年収倍率 | 5.0倍 | 5.0倍 | 5.0倍 |
購入価格 | 2,982万円 | 3,109万円 | 2,971万円 |
次の章で年収別でどのようなマンションが購入できるか確認してみましょう。
年収別でどれくらいのマンションが買えるのか

マンション購入検討に役立つマンションレビューのコンテンツ
- マンション偏差値(資産価値の指標)
- 販売価格履歴(売買相場)
- 賃料履歴(賃料相場)
- 適正価格判断
- 新築時からの価格騰落率
- マンション将来価格予測
- 口コミ
マンションレビューでは、上記のコンテンツが各マンション毎に公開されており、マンション購入前に知っておくべき情報が数多く掲載されています。
これらのコンテンツを利用することにより、
- 購入検討中の物件が割安か割高か
- 購入検討中の物件の過去から現在までの価格推移
- 住んでみないとわからない口コミ情報
- 物件の価格が今後どう推移していくかの予測
などを知ることができ、不動産の取引での失敗を防ぐことが出来ます。
【新築マンション】のコンテンツでは、エリア別・ランキング形式で物件を確認することができます。
評価の高いマンションが簡単に判別でき、最寄り駅の相場を面積別に確認できるため、今売りに出ている物件と比較検討し、適正相場を見極めて購入することができます。
【中古マンション】のコンテンツでは、全国の中古マンションの【物件基本情報】【マンション偏差値】【口コミ】【新築時~現在までの価格履歴、騰落率】【現在の適正相場】【将来価格予測】を確認することができます。
物件概要でマンションの全容を把握し、口コミを見ることで、「住んでみないとわからないこと」を知れたり、価格履歴等をチェックすることで現在検討している物件が高いか、安いかを知れたりします。
また、いずれ売却することを視野に入れ、将来的にどう価格が値動きしていくかの予測も確認することが出来ます。

年収別に見るマンション購入予算の目安

今回は、物件を「間取り2LDK&3LDK」、「築年数5年以内」で選出しています。
年収 | 購入予算目安 |
---|---|
300万円 | 1,500万円〜2,100万円 |
400万円 | 2,000万円〜2,800万円 |
500万円 | 2,500万円〜3,500万円 |
600万円 | 3,000万円〜4,200万円 |
700万円 | 3,500万円〜4,900万円 |
800万円 | 4,000万円〜5,600万円 |
900万円 | 4,500万円〜6,300万円 |
1,000万円 | 5,000万円〜7,000万円 |
1,200〜1,500万円 | 6,000万円〜1億500万円 |
1,500〜2,000万円 | 7,500万円〜1億4,000万円 |
また、マンションレビューには【マンション偏差値】という物件の資産価値を数値化したコンテンツもあるので、マンション偏差値が高い物件を中心にご紹介します。
「資産価値が高い」=「価格が周辺物件に比べて下がりにくい」物件、ということを示しています。
いずれ売却する可能性が高く、将来売却や賃貸に出すときに損をしたくない、という昨今増えているニーズを満たす判断材料の1つと考えてください。
それでは、ここから年収別にどのようなマンションが購入できるのか、マンションレビューの【中古物件ページ】から具体的な物件とともに紹介していきます。
※以下の物件情報は2023年2月時点の情報となります。販売終了や、数値が変動している場合がございます。
年収300万円で購入できるマンション
購入目安予算は1,500万円〜2,100万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値「58」の【アルファライフ高知中央公園】を挙げましょう。
高知県、土佐電鉄道「はりまや橋駅」より徒歩4分の立地です。
マンション価値の判断材料で、不動産の重要な評価項目の一つである「駅距離」が近いことも偏差値の高さに影響しています。
年収400万円で購入できるマンション
購入目安予算は2,000万円〜2,800万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値「63」の【ライオンズ四日市セントマークス】を挙げましょう。
三重県、近鉄名古屋線「近鉄四日市駅」徒歩3分の駅近物件です。
繁華街に立地しており、駅前には百貨店やショッピングモールもあり、買い物環境が充実しています。
年収500万円で購入できるマンション
購入目安予算は2,500万円〜3,500万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値「66」の【シエリア彩都】を挙げましょう。
最寄り駅の「彩都西駅」は、大阪モノレール彩都線の始発駅でもあります。
彩都西公園や、あさぎ里山公園も徒歩圏内にあり、子育てにも向いていると言えるでしょう。
年収600万円で購入できるマンション
購入目安予算は3,000万円〜4,200万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値「73」の「シティテラス八千代緑が丘ブリーズコート」を挙げましょう。
千葉県、東葉高速鉄道「八千代緑が丘駅」より徒歩3分です。
最寄り駅へのアクセスの良さが挙げられます。駅の反対側にはショッピングモールもあり、生活のしやすさを感じられるでしょう。
年収700万円で購入できるマンション
購入目安予算は3,500万円〜4,900万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値は「73」の【ブランズタワーウェリス心斎橋サウス】を挙げましょう。
大阪市中央区のランキングでも6位/571物件の物件です。
※2023年2月時点
大阪メトロ堺筋線「長堀橋駅」より徒歩1分、同御堂筋線「心斎橋駅」より徒歩7分という立地のよさがポイントです。
年収800万円で購入できるマンション
購入目安予算は4,000万円〜5,600万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値「75」の【ザグランアルト札幌苗穂ステーションタワー】を挙げましょう。
北海道、JR千歳線「苗穂駅」より徒歩1分に位置しています。
物件の近くには大規模商業施設もあり、衣食住を整えるのにも非常に便利です。
年収900万円で購入できるマンション
購入目安予算は4,500万円〜6,300万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値「77」の【プラウドタワー堺東】を挙げましょう。
大阪府、南海高野線「堺東駅」直結徒歩2分で、駅までの好アクセスを実現しています。
百貨店も近くにあり、生活利便性もよく、「田出井山古墳」などの歴史や情緒的な文化も味わうことができるエリアです。
年収1,000万円で購入できるマンション
購入目安予算は5,000万円〜7,000万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値「74」の【シティタワーズ東京ベイ】を挙げましょう。
東京都、ゆりかもめ「有明駅」より徒歩3分で、開発が進む湾岸エリアに位置しています。
2020年にオープンした「有明ガーデン」や「有明四季劇場」も近くにあり、充実の生活が送れるでしょう。
年収1,200〜1,500万円で購入できるマンション
購入目安予算は6,000万円〜1億500万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値「79」の【ザ・タワー横浜北仲】を挙げましょう。
神奈川県、みなとみらい線「馬車道駅」より徒歩1分の場所にあります。
代表的な観光エリアである「みなとみらい」や「赤レンガ倉庫」も徒歩圏内となります。
また、マンション偏差値は神奈川県内で、堂々の第一位となっている注目物件です。
※2023年2月時点
年収1,500〜2,000万円で購入できるマンション
購入目安予算は7,500万円〜1億4,000万円です。
予算内の物件事例のひとつとして、マンション偏差値「80」の「ブランズタワー梅田ノース」を挙げましょう。
大阪メトロ御堂筋線「中津」駅より徒歩1分に位置し、「大阪」駅も徒歩圏内となります。
地上50階建てで、ガーデンラウンジ、スカイフィットネスなど充実の共用施設も注目ポイントです。
また、マンション偏差値は大阪府内で、堂々の第一位となっている注目物件です。
※2023年2月時点
住宅ローンの月々の返済負担率は年収の何割が理想?

ここからは、住宅ローンの返済負担額と年収の関係について解説していきます。
【年収別】月々の住宅ローン返済額のシミュレーション

シュミレーションの設定は以下の通りです。
- 返済期間35年
- 金利1.310%(全期間固定金利)
- 返済方法は元利均等
- ボーナス払いなし
- 「フラット35」のローンシミュレーションにて計算※1
- 頭金なしで「マンション購入価格」の金額のみを借り入れした場合で計算。
- 住宅購入価額は年収の5.8倍にて金額設定。
- まず年利を月利にする
「年利÷12ヶ月」=「0.0131/12≒0.001091」 - 返済回数を計算する
35年×12ヶ月 = 420回
例)2,100万円の借入を行う場合 {2,100×0.001091×(1+0.001091)420}/(1+0.001091)420-1=約62,362円
百の単位で切り上げをすると、月の返済額は約6.3万円。
シミュレーション結果
世帯年収 | 住宅購入価格 | 月々のローン支払 | 総返済額 |
---|---|---|---|
300万円 | 1,740万円 | 約5.2万円 | 約2,172万円 |
400万円 | 2,320万円 | 約6.9万円 | 約2,894万円 |
500万円 | 2,900万円 | 約8.7万円 | 約3,671万円 |
600万円 | 3,480万円 | 約10.4万円 | 約4,341万円 |
700万円 | 4,060万円 | 約12.1万円 | 約5,064万円 |
800万円 | 4,640万円 | 約13.8万円 | 約5,788万円 |
900万円 | 5,220万円 | 約15.6万円 | 約6,511万円 |
1,000万円 | 5,800万円 | 約17.3万円 | 約7,234万円 |

返済負担率は年収の3割以内が理想

住宅ローンの返済負担率の目安は、年収の約3割もしくは3割以内と言われています。※1
ここからは、年収、年間返済額、返済負担率のシュミレーションを紹介します。
返済負担率の計算方法は、以下の通りです。
年収550万円で3,000万円のマンションを購入した場合
諸経費等は考慮せず3,000万円借り入れし、返済期間35年、元利均等、金利1.310%、ボーナス払いなしで「フラット35」※1にてローンを組むとします。
- 年間返済額
=9.0万円※2 ×12ヶ月=108.0万円 - 返済負担率
108万円÷550万円=19.6%
※2毎月返済額は「フラット35ローンシミュレーション」にて計算
尚、年収550万円の手取り・税金・社会保険料については以下の通りになります。
- 年齢:30歳
- 配偶者の収入:103万円以下
- 手取り額:約431.5万円※3
- 税金(住民税+所得税):約37.5万円※3
- 社会保険料(厚生年金+健康保険+雇用保険):約80.9万円※3
※3 手取り額・税金・社会保険料は「ZEIMO 年収手取り額計算」で計算しています。
※概算金額となります。個別の状況で金額は異なります。
※同い年の配偶者と小学生の子ども1人を扶養している場合の金額を想定しております。
年収800万円で、4,640万円のマンションを購入した場合
諸経費等は考慮せず4,640万円借り入れし、返済期間35年、元利均等、金利1.310%、ボーナス払いなしで、「フラット35」※1にてローンを組むとします。
- 年間返済額
=約13.8万円※2 ×12ヶ月=165.6万円 - 返済負担率
165.6万円÷800万円=20.7%
※2毎月返済額は「フラット35ローンシミュレーション」にて計算
- 年齢:45歳
- 配偶者の収入:103万円以下
- 手取り額:約612.5万円※3
- 税金(住民税+所得税):約70.2万円※3
- 社会保険料(厚生年金+健康保険+雇用保険):約117.2万円※3
※3 手取り額・税金・社会保険料は「ZEIMO 年収手取り額計算」で計算しています。
※概算金額となります。個別の状況で金額は異なります。
※同い年の配偶者と高校生の子ども1人を扶養している場合の金額を想定しております。
マンション購入時の年齢と世帯年収

マンションの購入は年収や返済負担率だけではなく、ライフプランも考慮する必要があります。
ライフプランを考えることにより、いつ・どのくらい、まとまった金額が必要になるのか明確になります。
- 結婚
- 仕事(転職または起業する)
- 自動車(家族構成に合わせた購入・買い替え)
- 教育資金(子どもの誕生・進学)
- 余暇・趣味(海外旅行など)
- 年金やその他投資活動
マンション購入の平均年齢は40代

マンション購入時の年齢と世帯収入の平均
住宅の種類 | 平均年齢 | 世帯年収 |
---|---|---|
新築マンション | 42.8歳 | 788万円 |
中古マンション | 42.4歳 | 586万円 |
※1
大学を卒業している場合、40代のタイミングは、社会に出て20年近く働いていることになり、
- 一定の貯蓄から頭金を用意できる
- その後の収入の見通しがある程度立てやすくなる
- 子どもがいた場合、小中学校の入学のタイミングにさしかかる
ような状況になっている方も多くいます。
※1 国土交通省 在宅局「令和2年度 住宅市場動向調査報告書」(令和3年3月) P.36 2.3.1世帯主の年齢
(2)一次取得・二次取得別の世帯主の年齢 世帯主の年齢 一次取得者、P.40 2.3.3世帯年収
無理してマンションを買って後悔した事例

返済比率が30%を大幅に超えてくると、住宅ローンの返済で生活が圧迫される可能性が出てきます。
ここからは、住宅ローンの支払いが厳しくなった事例を紹介していきましょう。
住宅ローンの返済に困った例

年収の変化にともなって、住宅ローンの返済に困った事例
- 男性(30歳)
- 会社員、年収600万円(うちボーナス50万円)
- 東京都府中市在住
【家族構成】
- 妻(28歳)専業主婦。長女が小学校入学のタイミングでパート勤務希望(月8万円、年間96万円見込み)
- 長女(3歳)
【現在の家計】
- 生活費:月19万円(保険・住居・教育費・車維持費)
- 住宅費:住宅ローン毎月12万円(3,500万円でマンション購入)
- 返済負担率:24%(=年間ローン返済 144万円)
- 特別支出(年間):帰省旅行費30万円、家具家電購入費10万円
- 退職金:700万円(本人が50歳時)
- 貯蓄:250万円(預貯金)
【住宅ローンに困った理由】
本人(夫)のマンション購入前から予定していた転職により、年収600万円が400万円(ボーナスなし)に減額。
手取り額が減少し、住宅ローンの返済に困っている。
年収600万円の時は、毎月手取り約36万円の給与を得ていたことから考えると、約10万円の減少となり、住宅ローンの支払いが非常に厳しい状態と言えるでしょう。
住宅ローンの返済を除くと、毎月の生活費を約12万円まで圧縮する必要があるため、生活が苦しくなる可能性が高いです。
それでも住宅ローンの支払いが厳しい場合には、支払いができなくなる前に、マンションを売りに出して別の物件に住み替えることも検討する必要があります。
また、もしローン残高より安くしか売却できなかった場合は、残りの住宅ローンを手持ちの資金から支払う必要が出てきます。
住み替えの場合でも手数料がかかるので、手数料を払ってでも家計が改善するか検討する必要もあります。
将来のことは分からないので、100%防ぐことは不可能です。
しかし、資産価値の高い物件を購入することで、ローンの返済が厳しく、売却をすることになっても、破産することは防げる可能性が高くなります。
年収に見合ったマンションを購入できた成功事例

ここでは、年収に見合ったマンション購入の成功事例を紹介します。
女性でマンション購入に成功した例
調査※では「5年以内にマンションを購入した女性」563名へアンケートを取ったところ、その回答者の75%が未婚の女性というデータになりました。
アンケートへ回答した女性のマンション購入時の年収は、年収500万円台が全体の24.3%、400万円台20.8%、300万円台の15.6%となっていました。
独身女性が年収に見合ったマンションを購入した成功事例
- 女性(30歳)
- 会社員、年収500万円(うちボーナス30万円)
- 東京都府中市在住
【家族構成】
- 独身
【現在の家計】
- 生活費:月13万円(保険・住居・教育費、車なし)
- 住宅費:住宅ローン毎月7.8万円。頭金500万円支払い済(3,000万円でマンション購入)
- 返済負担率18.7%(=年間ローン返済93.6万円)
- 特別支出(年間):家具家電購入費5万円
- 退職金:500万円(本人が50歳時)
- 貯蓄:250万円(預貯金)
上記の状態であれば、年収が400万円に減少しても、返済負担率は23.4%(=年間ローン返済93.6万円/年収400万円)なので、他の出費を調整することで、返済できなくなるという状況に陥ることはないと考えられます。
頭金500万円の支払いをしたことによって、借入額を抑えることができ、その後の支払いに余裕が生まれている点も注目です。
ただ、現在の低金利は頭金を入れることが必ずしも正解とも言えません。
頭金0円の場合の返済負担率は年収500万円の場合、21.6%ですが、年収400万円に下がると、27%まで上昇します。ただし、30%以内なので、許容範囲と考えられます。
マンション購入における年収の目安のまとめ

賃貸物件に比べてマンション購入は、住宅購入価格を単純に決めるだけではなく、借入額、年齢、今後のライフプランを合わせて考えて決断する必要があります。
年収によって変動する借入可能額や年収における返済負担率を把握しておき、資産価値の高い(価格が落ちづらい)マンションを選択することがポイントです。
希望条件を満たす物件を見つけることに重要ですが、同時に自分の年収に合った物件価格の購入計画もしっかり立てていきましょう。
- 「住宅購入価格の目安」は世帯年収の5〜7倍が理想。
- 購入予算は、「物件購入価格(住宅ローン借入額+頭金)+諸費用」で計算できる。
- ローンの借入額は住宅購入価格の80〜90%程度で、現頭金は10%〜20%支払うのが一般的。
年収 | 購入予算目安 |
---|---|
300万円 | 1,500万円〜2,100万円 |
400万円 | 2,000万円〜2,800万円 |
500万円 | 2,500万円〜3,500万円 |
600万円 | 3,000万円〜4,200万円 |
700万円 | 3,500万円〜4,900万円 |
800万円 | 4,000万円〜5,600万円 |
900万円 | 4,500万円〜6,300万円 |
1,000万円 | 5,000万円〜7,000万円 |
1,200〜1,500万円 | 6,000万円〜1億500万円 |
1,500〜2,000万円 | 7,500万円〜1億4,000万円 |
- 「返済負担率」は年収の約3割もしくは3割以内が理想。
- 「返済負担率」は、「年間返済額 ÷ 年収」で計算できる。
- 「返済負担率」が3割を大幅に超えてくると、住宅ローンの返済で生活が圧迫される可能性がでてくる。
- 平均年齢は40代前後
- 平均世帯年収は約700万円


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