3つとも、それぞれの特徴がありますが、総合的には、現時点では、免震構造が一番優れているといえます。下記に3つの構造をまとめます。
■耐震構造
耐震構造の特徴は柱、梁を太く頑丈につくり、建物自体が、地震の揺れに耐えて建物構造部を損壊させないという構造です。
建物を支える構造部分の損壊はなくても、間仕切壁の破損、配管の破損、ガラス窓の割れなど、建物自体には、大きな損傷が出てしまうケースも起こりえます。
■免震構造
免震構造は基礎部分に設置した免震装置(積層ゴム)で 地震の揺れを吸収し、建物自体には、揺れを伝えないという構造です。
耐震構造と免震構造の大きな違いは建物のゆれの大きさです。
免震構造は、ゆれが少ないので、建物自体のダメージも少なくなります。
ただし、建築コストが相対的に高いと言われています。
■制震構造
建物自体に組み込んだ地震エネルギーを吸収するダンパー等により、地震の揺れを抑制する構造。建物の揺れを抑え、構造体の損傷が軽減されるため、耐震構造に比べて、繰り返しの地震に耐えやすいと言われています。また、免震に比べると、コストが安価と言われています。
■住宅性能表示制度
住宅性能表示制度とは平成12年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「品確法」という。)」に基づく制度で、耐震性に関する項目もあります。
- 地震に対する構造躯体の倒壊、崩壊等のしにくさを表示します(等級3~1)。
- 極めて希に(数百年に一度程度)発生する地震力が建築基準法で定められており、性能表示制度ではこれに耐えられるものを等級1としています。
- 想定する地震の揺れの強さは、地域により異なりますが、この揺れは、東京を想定した場合、震度6強から7程度に相当し、関東大震災時の東京、阪神淡路大震災時の神戸で観測された地震の揺れに相当します。
- 等級は1から3まであり、等級2は等級1で耐えられる地震力の1.25倍の力に対して倒壊や崩壊等しない程度を示しており、等級3では1.5倍の力に耐えることができます。
一般社団法人住宅性能評価・表示協会HPより一部抜粋
http://www.hyoukakyoukai.or.jp/seido/shintiku/05-01.html