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時には手付金を放棄してでも・・・・

今回は、契約が解約になった時の話です。

不動産の契約の解約において、代表的なものは下記3つになります。

①住宅ローン特約による解約
②手付解約(買主は、手付金の放棄、売主は、手付金の返還+同額の支払い)
③違約による解約

今回は、②の手付解約についての話をしていきます。

果たして、数百万円もする手付金を放棄してでも契約を解除した方が良いと思われるようなことはあるのでしょうか。

※作画 佐々木 慧
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門間さんは住み替えを計画中。


現在住んでいるマンションを売却し、新築マンションへの引っ越しを計画していました。


買い替えを計画したのは、一通のDMから。


門間さん宅に、都心部に、大手ディベロッパーが分譲する新築マンションの広告が郵送されてきました。

いつか買い替えようかなと思っていた門間さんは、広告を目にし、一気に心惹かれました。

門間(こんな立地に、C不動産の新築マンションが建つのか。ここは都心ながら環境も良いし、住みやすそうだな。職場も近いし。いつか都心に住みたいと思っていたから、今が良い時期なのかな。給料も安定して上がってきたし。よし、一度モデルルームに行ってみよう。)


時は、2008年7月。まだリーマンショック前の景気が良かったころの話です。
門間さんは外資系証券会社に勤務。数千万円の年収を稼いでいました。
今の年収が将来もずっと続くとは考えていませんでしたが、数ヵ月後に金融危機が起こることなどは当然、予想もしていませんでした。


そして、門間さんは週末にモデルルームに行きました。
予想した通りの良い物件でした。


門間さんは、購入を決め、その1週間後には、手付金として、500万円を支払い、契約を締結しました。
新築マンションなので、物件の引き渡しは、2009年5月の予定です。
その部屋の値段は、1億2,800万円で、2010年4月の現在からみると、割高感を感じる部屋でした。

当時の門間さんにも割高かなという意識はありましたが、その分、自宅も高く売れるだろうという計算のもとに、購入を決断していました。

門間(売却を決める前に、購入を決めてしまったし、1億円の借入は多いかなという気もするが、貯金もだいぶあるし、今の自宅もまだ築5年で、良い値で売れるだろうから何とかなるだろう。来年5月までに売ればいいんだから、時間もあるしな。)


そして、門間さんは、自宅の売却活動をスタートしました。
査定を依頼した仲介会社の営業マン建野さんから市況の説明を受けました。

建野『現在の不動産の市況は、門間さんがこのマンションを新築でご購入されたころよりも、かなり相場が上がっています。この部屋も分譲当時は、5,000万円で購入されたと思うのですが、現在は、6,000万円以上でも売却出来る可能性があります。ただ、相場が上がりすぎている上に、販売中の物件の在庫がかなりダボついているので、今後も上がり続けていくとは考えづらいです。5,000万円台で売り出して、早めに売却される方が良いと思います。』

門間『うーん、おっしゃる通りかなとも思うんですが、来年の5月までに売ればよいので、まずは6,500万円くらいで販売したいですね。売れなければ価格を下げれば良いんですし。』

建野『分かりました。では、6,500万円で販売活動をしてみましょう。』
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